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カンナビジオール(CBD)とアルコールのダイナミックな相互作用を探る

CBDとアルコールの関係紹介画像

はじめに


カンナビジオール(CBD)とアルコールの関係は、科学的にも社会的にも関心の的となっています。健康上の利点があるとされる大麻由来のCBDの使用がますます広まる一方、アルコールの広範な消費にともなう健康上のリスクも十分に文書化されてきています。多くの人がアルコールのリスクを知るにつれて、その軽減方法や、CBDとの同時摂取の弊害などへの興味が高まっているためかもしれません。

そのため、CBDとアルコールの相互作用と、健康や行動への潜在的な影響を理解することを目的として、同時に使用した場合の研究が近年増加しています。初期の研究では、CBDがアルコール摂取を減らし、神経変性や肝臓障害など、アルコールの有害な影響の一部を軽減する可能性があることが示されていました 。医療用大麻の使用者からも、アルコール摂取量を減らす手段としてCBDを使用しているという報告もあるようです。

しかし、CBDとアルコールの相互作用は十分に研究されておらず、同時使用の結果についてはまだはっきりとわかっていません。

そこでこの記事では、CBDが持つ利点と副作用、アルコールによる副作用を比較し、同時摂取はメリットとなるのか、デメリットとなるのかについて、いくつかの研究に照らし合わせてその相互作用を詳しく探ってみたいと思います。

 

「酒は百薬の長」という逸話


1日の終わりにビールを一杯、プロジェクトメンバーと団結力を高めるためにバルで乾杯、普段はギクシャクしているコミュニケーションがアルコールを介す事で円滑に進むなど、飲酒の習慣はストレス社会を生きる現代人の生活に深く根付いています。中でも特に日々のストレスを発散するためには欠かせない飲み物という位置付けでアルコールを捉えている人も少なくはありません。これにはメディアが大きく影響を及ぼしています。

熱々の鍋を頬張りながら炭酸の効いたアルコール飲料でゴクゴクと流し込むシーン。「キレ」や「コク」、「カラッと」などの言葉で表現されるビールの味や爽快な喉越しなど、アルコールが魅力的に描写されている広告はネットやメディア、看板や車内広告など街中に溢れています。

しかし過度の飲酒は肝臓への悪影響や胃腸への負担、ひいてはがんのリスクだけでなく睡眠障害や精神疾患などにつながることも多くの研究で明らかになっています。「酒は百薬の長」という言葉はよく「少量の飲酒であれば体に良いのだ」という文脈で語られますが、WHOの発表によると、「軽度および中程度の飲酒がリスクを上回ることを実証した研究は無い」、つまり、少量の飲酒が体に良いというエビデンスは現段階では一切無いと言われているのです。

 

CBDとアルコール、それぞれが持つ副作用とは


CBDには多くの利点があると考えられていますが、吐き気、疲労感、過敏性、薬物相互作用や下痢、眠気などの副作用が報告されていることも事実です。アルコールには学習、記憶、睡眠に対する影響、心臓や消化器官、腎臓や肝臓などへの悪影響が報告されており、体内のアルコール濃度が高いと、頭痛や吐き気、下痢、消化不良などを引き起こす場合もあり、過度な飲酒は死に至るケースもあります。

こうしてCBDとアルコール、お互いの負の側面を並べてみると、「同時摂取は鎮静や眠気のリスクが高まる」という主張があるように、相乗的に悪い影響を及ぼす可能性があると考えられていることも頷けます。

 

CBDとお酒の関係


一方、CBDのプラスの側面にスポットライトを当てると、非精神活性作用物質で、潜在的に痛みや酸化を抑えたり、より良い睡眠環境を整えると考えられているため、アルコールとCBDを同時に摂取することでアルコールによる害をCBDが軽減してくれるようにも見受けられます。

実際、研究によると、CBDはアルコールの有害な影響の一部を軽減する可能性が示唆されています。中には、CBDとアルコールを同時に摂取すると、アルコールの血中濃度が下がったという研究もあります。  

このように、CBDがアルコールによるマイナスを埋めてくれる可能性についても研究が進んでいるのです。

 

CBDとアルコール依存症


CBDとアルコールの相互関係に関わる様々な研究の中で最も注目したいのが、アルコールの深刻な弊害であるアルコール依存症をCBDで治せるのか、というポイントです。

依存に対するCBDの効果は、タバコに含まれるニコチン依存についても研究が進んでおり、CBDを使用した参加者はプラセボ群と比べて、タバコの消費量が4割も減ったという報告や、CBDがニコチン代謝を阻害するので禁煙に役立つのだという研究などもあります。

ではアルコール依存にはどうかというと、ある研究では、CBDとアルコールの間には複雑な相互作用があり、CBDは潜在的にアルコール摂取を減らし、その悪影響の一部から保護する可能性があると言われているのです。

 

結論


過去、多くの人々が当たり前のように吸っていたタバコは現代社会では健康被害をもたらすものであるという認識が一般化してきたように、アルコールによる悪影響も徐々に広まってきました。

CBDには潜在的に多くの利点があると考えられていますが、長期使用による影響などについてはまだ100%わかっておらず、CBDとアルコールの同時摂取をすることのメリットやデメリットなどは明らかになっていません。

結論として、アルコール中毒の治療薬としてのCBDの可能性、アルコール誘発性障害を緩和するCBDの能力、逆に、CBDとアルコールを同時摂取する相乗的な害などについてはこれからの研究で明らかになっていくことでしょう。

 

 

 

参考
P Consroe et al. | Interaction of cannabidiol and alcohol in humans (1979)

FDA | What You Need to Know (And What We’re Working to Find Out) About Products Containing Cannabis or Cannabis-derived Compounds, Including CBD 

Julia De Ternay et al. | Therapeutic Prospects of Cannabidiol for Alcohol Use Disorder and Alcohol-Related Damages on the Liver and the Brain |  Front Pharmacol. 2019; 10: 627

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