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CBPとは近年タイで製造されたプレミアムな成分?米国での流通状況などから成分を探る

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CBPは米国税関?成分の情報が少ない理由

cbpとは

「CBP」いう言葉をインターネットで調べると、まず目にするのはアメリカのCustoms and Border Protectionという米国税関・国境警備局です。そのため、CBPとCannabinoid/カンナビノイドというキーワードを組み合わせて検索すると、「〜へ行った旅行者が大麻の使用でアメリカのCBPで止められた」や、「大麻関連の〜を輸入しようとしたがCBPで止められた」など、CBPという成分についての情報ではなく「CBPという組織によってこのようなことがあった」という内容のが多くヒットします。次によく目にするのは、Cannabinoid-based products(カンナビノイドが含まれた商品)の略称CBPについての情報で、「成分」についての情報は得られません。そこで、カンナビノイドや大麻関連の情報交換が行われる有名なフォーラムや、カンナビノイドユーザー間の情報交換でよく使用される海外の掲示板サイトにもログインしアクセスしてみました。しかし、これらのサイトの中にもCBPという成分についての情報は出てきません。

 

CBPというカンナビノイドについての情報が少ない背景には、CBPの英語圏での流通状況が影響していると考えられます。新しく作られたカンナビノイドは英語でaltcannabinoidsと言われます。このaltとはalternative(オルタネイティブ)の略で、日本語では「代わりとなる」や「代替手段」と訳します。音楽の世界でも「オルタネイティブ〜」というカテゴリーがあるように、メインストリームであるPOPやROCK、HIP HOP、TECHNOなど「以外の」音楽の総称として使われます。つまり、altcannabinoidsとは有名なTHCやCBDなど以外の「代わりとなる」新しいカンナビノイドを指す言葉なのです。これらaltcannabinoids/オルトカンナビノイズと呼ばれる新しいカンナビノイドの多くはアメリカやヨーロッパのラボで作られます。そのため、英語圏で主に流通することから英語での情報が多いのです。

 

新成分CBPもこのaltcannabinoidsに含まれるはずなのですが、英語圏での情報が無いということはCBPが英語圏では現段階であまり流通していないということが推測できます。そこで、ここからはCBPという成分を作った会社について詳しくご紹介していきます。

 

 

CBPの製造会社と関連企業とは

cbp製造会社とは

CBPは、タイのバンコクに拠点を構えるパシフィック・カノベーショングループ(PACCAN)で作られたカンナビノイドです。タイが大麻の非犯罪化に踏み切ったのは2022年、政府が国民に100万本の大麻の苗を配布したことは有名で、同年6月には大麻関連犯罪者3,071人が釈放され、日本からも大麻のディスペンサリーを出店すべく移住した者もいるほどタイの大麻市場は活況を呈しています。このタイの首都バンコクで設立された大麻会社がPACCANです。同社は完全垂直統合型のビジネスモデルで、遺伝子の選択、開発、大麻の栽培からカンナビノイドの抽出、商品化まで全て自社で行い、独自のウェルネスセンターやクリニックなども運営しているためワンストップで全てを賄うことが可能です。

 

同社は世界中に事業パートナーを持つグローバル企業で、中でも、大麻先進国であるイスラエル最大の大麻製造業者であるMy Green Fields Company Limited (Green Fields) とのパートナーシップ提携が有名です。Green Fields/グリーンフィールズ社は2017年に設立された農学者などのプロフェッショナルを多く抱える会社で、42,000 平方メートル以上の広さを持つ広大な栽培設備を持ちます。東京ドームの敷地は46,755平方メートルであることからその規模の大きさは容易に計り知ることができるでしょう。この広大な施設を所有するグリーンフィールズの技術や専門知識、経験、遺伝学とPACCANが持つプラットフォームが組み合わさることで国際的な大麻市場をリードする企業に成長していくことが予測できます。

 

ここまではCBPの製造企業であるPACCANの概要についてお伝えしました。ここからはPACCAN製品の安全性を裏付ける情報をいくつか確認していきます。まずは大麻が育つ土壌の重要性についてご覧ください。

 

 

大麻が育つ土壌の重要性

大麻の土壌

麻植物は根が深く広く、成長が早いため、育つ土壌が非常に重要です。麻には土壌に含まれる成分を十分に吸い上げる特性があり、過去の歴史を遡ると、1986年のチェルノブイリ原発事故で汚染された農地から土壌に含まれた汚染物質を除去するために麻が使用されたり、2008年の製鉄所によって汚染されたイタリアの農業地帯の土壌からダイオキシンなどの汚染物質を除去するためにも麻が使われてきました。この情報は2022年の「重金属の植物浄化における産業用大麻の可能性」という論文内で詳しく示されています。つまり、麻植物は育つ土壌の影響を大きく受けるため、人体に有害な物質が多量に含まれてた土壌で育った大麻草などを摂取してしまうとこれら有害な物質も同時に摂取する可能性があることです。これらの有毒性は2023年8月のCNNのサイト内でも取り上げられており、内容を見ると、大麻を使用する人と使用しない人では血液と尿の中に含まれる鉛とカドミウムの濃度が統計的に高かったと言われています。また、これら重金属は、がん、慢性疾患、神経毒性効果と関連があることも示唆されています。

 

このように大麻は育つ「土」が非常に重要であり、ひいてはこれらの大麻草から抽出されるカンナビノイドにも影響を与える可能性があることがお分かりいただけたと思います。そこで話を戻し、PACCAN GROUPの製品開発についての取り組みについてお話を進めていきます。

 

 

PACCAN製品の安全性に関する詳細その1:土壌

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PACCANは本社を構えるバンコクから北西に約700キロメートルの位置にあるチェンマイにPACCAN AGROという土壌製造施設を持っています。ここでは月に1,000立方メートル以上の大麻栽培用のクリーンな土が作られ、広大な大麻プラントに送られています。1000立方メートルという規模は、日本の小学校などにある25メートル四方のプール1つ分程度とご説明すると想像しやすいのではないでしょうか。PACCAN以外でももちろん大麻を育てる土壌に配慮している大麻製造会社はアメリカにも存在していますが、その数については先ほどのCNNの記事を読むとそこまで多くはないのかもしれません。

 

なお、アメリカでは様々な大麻栽培に適したとされる土が販売されており、大麻の栽培キットの販売を行うFlolaFlex/フローラフレックスによると大麻の栽培に適した土にはピートモス、パーライト、バーミキュライトなどが組み合わされて使用されると言われています。ピートモスは苔類が腐植物質となって泥炭したものを乾燥させたもので、通気性と保水性に優れており、パーライトはガラス質火山岩を細かく砕いたもので軽く、多孔質で水耕栽培に適しています。バーミキュライトは建設資材などにも使用され、土中に含まれるカルシウムやマグネシウム、カリウムを保持する能力が高いため、肥料の流出を抑える役割をします。その他保湿性に優れたココヤシ繊維や、堆肥やミミズの糞などの天然素材から成る有機土壌なども大麻の栽培に適しているとされています。これらの土に窒素、リン、カリウムなどの栄養素が加えられ、pHレベルが6.0~7.0の弱酸性に保たれた土壌が大麻栽培には適していると言われています。

 

このように大麻が育つための土の管理は非常に繊細で、かつオーガニックであることが重要であることがお分かりいただけたことと思います。そしてPACCAN AGRO社が製造する土はIFOAMという世界基準のオーガニック認定を受けているのです。では次にPACCANで抽出されるカンナビノイドの品質についてお伝えします。

 

 

PACCAN製品の安全性に関する詳細その2:安全性

paccanの取り組み2

PACCANはSiam Herbal Tech Company Limited /サイアムハーバルテック社という製品の製造、原料などの抽出、検査を行う会社も保有しています。同社はセキュリティの高い最新の設備を持ち、GMPと、PIC/Sという認証を取得しています。

 

GMP認証とは

GMPとはGood Manufacturing Practicesの略称です。「適正製造基準」という意味で、医薬品などの製造現場や食品製造工場などでも使用されます。簡単に言うと「消費者が安心して使える安全な製品を製造するために、製造所が守るべき基準」であり、顧客保護を目的として作られた規範です。GMPの基準は国や産業によって異なりますが、一般的な大麻産業におけるGMP認証を受ける企業とは主に以下のような設備、体制が整っているということを意味します。

施設の設計と保守製造に適した施設のレイアウトか、衛生管理は適切か、二次汚染を防ぎ製品の完全性を維持するための管理された環境条件であるか。
従業員の訓練と能力従業員に対して安全手順、良好な衛生習慣、製造工程全体にわたる大麻の適切な取扱いに関する研修が行われているか。
標準作業手順の文書化製造の各工程について高品質の大麻製品を一貫して生産するために必要な具体的な方法、設備、および管理詳細などの標準作業手順書を作成して実施しているか。
品質管理と試験厳格な品質管理対策と、原材料、中間製品、最終大麻製品の定期的な検査が行われているか。
追跡と記録の保持原材料の調達から生産、検査結果、消費または廃棄までを追跡可能にするための記録と維持が行われているか。
供給者の適格性卸売業者や供給業者を評価し、適格性を確認しているか。
是正と予防措置逸脱又は不適合に対応するための是正及び予防措置の必要性が求められ、問題発生の根本原因の調査や是正措置の実施、再発防止のための事前対策などが行われているか。

 

PIC/Sとは

PIC/Sとは、国際的に調和されたGMP基準を作り、その基準を製薬会社がちゃんと守っているかをチェックするための組織です。簡単に言えば、医薬品の製造が適切に行われているかを確かめる国際的なルール作りと、そのルールに基づいて査察を行う機関の集まりです。この組織の目的は、品質向上や査察の標準化で、PIC/S基準に従った登録企業は国際的に薬を輸出入する際にトラブルが減り、品質が保証されるので信頼されやすいというメリットがあります。

 

これらの非常に厳しい基準に基づいてPACCANでは製品や原料が製造されているため、その製品の信頼性は非常に高いと言えるでしょう。更にPACCANでは作られた最終製品を厳しい検査基準に基づいて設立されたラボで検査を行っているのです。

 

 

PACCAN製品の安全性に関する詳細その3:検査

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PACCANでは原料や医療大麻のみならず、CBDオイルやバーム、マッサージオイルなどの最終製品の製造も行っています。これらの最終製品はISO17025という国際規格に基づいたラボで検査されています。ISO17025は、試験所や校正機関が正確で信頼できる結果を出す能力があることを証明するもので、簡単に言えば、「ここは信頼できる試験所ですよ」というお墨付きをもらうためのものです。認定を受けたラボは、その証として試験成績書や校正証明書に認定シンボルを付けることができます。これは試験結果や校正結果が国際的に認められているという証となります。今、どのようなビジネスでも製品やサービスの信頼性が求められているため、品質や測定結果を示す証明書が重要視されています。製品の品質管理をする際に「この結果は本当に正しいのか?」という疑問を払拭できるのがこのISO17025に認定シンボルなのです。

 

このように検査機関まで徹底した規格に基づいて作られたものがPACCAN製品です。ここまででCBPを製造したPACCANという企業の取り組みについて確認してきました。最後に、このPACCANで作られた新しいカンナビノイドCBPについてTHCと比較した効果などについてお伝えして終わりたいと思います。

 

 

CBPの効果はよくTHCと比較される

cbp効果

CBPはしばしばCannabiphorol/カンナビフォロールという成分の略称として使われることがあります。カンナビフォロールはCBNのへプチル化物質でCBNPとも呼ばれますが、このNが省略されてCBPと呼ばれます。カンナビフォロールは2019年にΔ9テトラハイドロカンナビフォロール(Δ9-THCP)と共に麻植物から単離された物質で、この成分についての詳しい研究はほぼ見つけることができません。しかしいずれにしても2019年に発見されたカンナビフォロールは2024年時点で日本の市場に流通するCBPとは異なる物質であると考えて良いでしょう。

 

PACCANが手がけた新たなカンナビノイドCBPの構造はPACCANから公開されていないため、その成分についての効果などを知ることができません。そのため「CBPはカンナビノイドではない」など、多くの憶測が飛び交っています。ユーザーレビューベースではよくTHCと比較され、THCの2/3程度の緩やかな効果があり、効果のピークは摂取直後から数分程度で、数時間経つとその感覚が抜けてゆくと言われています。ただし、これらはあくまでも口コミベースの情報であるため参考までにとどめておきましょう。

 

現段階ではPACCANで作られたCBPという成分に関する詳しい情報は知ることはできません。

 

 

まとめ

cbpとはまとめ

CBPは近年PACCANというタイの垂直統合型の大麻製造企業で作られた成分ですが、成分についての詳細はベールに包まれたままです。ただし、CBPを製造した企業について知ることで、CBPというカンナビノイドについて一歩進んだ理解ができたのではないでしょうか。

 

Kush JPで販売しているカンナビノイド製品は全て、お客様が安心して使用できるよう薬機法及び大麻取締法に違反していないことを確認後、 厚生労働省麻薬取締部が指定した輸入方法に基づき、原料を輸入し製造しています。Kush JPで使用するCBPはここでご説明したサイアムハーバルテック社で検査されており、成分分析書(COA)一覧の中に開示しています。

 

 

【参考文献】

  • Linked in | Green Field
  • Pacific Cannovation | About us
  • Nikkei Asia | APORNRATH PHOONPHONGPHIPHAT, Nikkei staff writer June 9, 2022 14:17 JST | Thailand delists marijuana as narcotic, releases 3,071 inmates
  • Dante F. Placido and Charles C. Lee | Potential of Industrial Hemp for Phytoremediation of Heavy Metals | Plants (Basel). 2022 Mar; 11(5): 595.
  • FlolaFlex
  • Joanna Kanabus et al. | Cannabinoids—Characteristics and Potential for Use in Food Production | Molecules 2021, 26(21), 6723

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